「アンパンマン」のグッズや「ガンダム」のプラモデル「ガンプラ」などで知られる、おもちゃメーカーのバンダイ。実は、年齢層が高めの人向けと、乳幼児も含む低めの人向けのおもちゃをつくる会社を昨年から分けています。そこには、市場の変化に合わせた深いわけがありました。
体長8センチが業界牽引 少子化でも伸びるおもちゃ市場
すごい…親父世代が夢中になるわけだ ガンダム、40年の先へ
バンダイが昨年2月、フィギュアなど年齢層が高めの人向けのおもちゃを扱う部門を分社化して設立したのが「BANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ)」だ。その狙いや今後の取り組みを、東京ビッグサイトで開催中の「東京おもちゃショー」で、バンダイの川口勝社長と、バンダイスピリッツの福田祐介社長に聞いた。
おもちゃの老舗のバンダイでは、幅広い年齢層向けの商品を取り扱ってきた。そのため、つくるおもちゃには、乳幼児が遊んでもけがをしないようにするため、安全性に関する厳しい社内基準があるという。
乳幼児を守ってくれる基準だが、大人が楽しむフィギュアにもそうした基準が適用され、アニメのシャープなラインをうまく表現できないこともあった。分社化により、バンダイスピリッツでは年齢層が高めの人向けに特化することができるようになり、「ターゲットが広がるなかで、きめ細かい対応ができるようになった」(川口氏)。
分社化はおもちゃ以外の商品の幅を広げることにもつながった。バンダイでは、より子どもに目を向け、衣料品や食品などおもちゃ以外の商品展開がさらに広がった。
一方、バンダイスピリッツでは…