青森地検は28日、今春の青森県議選三戸郡選挙区で初当選した自民党県議会議員の沢田恵容疑者(61)を、公職選挙法違反(買収、事前運動)の罪で起訴し、発表した。地検は認否を明らかにしていない。
起訴状によると、沢田容疑者は告示前の2~3月ごろと投開票後の4月、陣営幹部らと共謀し、票のとりまとめなどの選挙運動の報酬として、青森県三戸町の町議9人に現金計5万円ずつを配るなどしたとされる。
また同日、青森地検は同法違反(買収、被買収、事前運動)の罪で三戸町議の北向敦容疑者(61)を起訴したほか、青森区検は沢田陣営から現金を受け取ったなどとして元三戸町議8人を同法違反の罪で青森簡裁に略式起訴した。簡裁は8人に対し、28日付でそれぞれ罰金30万~40万円と追徴金5万円の略式命令を出した。(仲川明里)
青森と岩手の県境に近い小さな町で起こった選挙違反事件は、町議会議員の半数以上が現金の授受に関わり、議会が事実上崩壊する事態に発展した。
「リンゴを取りに来てほしい」…