体操NHK杯 杉原愛子が10年ぶりに優勝 4人が世界選手権代表に——贯通日本资讯频道
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体操NHK杯 杉原愛子が10年ぶりに優勝 4人が世界選手権代表に

体操の世界選手権の代表選考を兼ねたNHK杯は17日、女子の演技が行われ、25歳の杉原愛子選手が10年ぶりの優勝を果たして、2位の岸里奈選手とともに代表に決まりました。

体操のNHK杯は、先月の全日本選手権の得点を持ち点に争われ、男女の上位2人がことし10月にインドネシアで開かれる世界選手権の個人総合の代表に決まります。

17日は女子の演技が行われ、パリオリンピック代表で先月の全日本選手権で初優勝を果たした17歳の岸選手と、0.933差で2位につける杉原選手が同じ組で演技に臨みました。

杉原選手は、1種目目の跳馬で「ユルチェンコ1回半ひねり」を高さのある跳躍でまとめ、13.900の得点でしたが岸選手がより難度の高い「ユルチェンコ2回ひねり」を着地までまとめ、この種目トップの14.333をマークしてリードを広げました。

2種目目の段違い平行棒も岸選手がE難度の「マロニーハーフ」を決めてさらにリードを広げますが、3種目目の平均台で落下するミスが出て大きく減点され、12.266と得点を伸ばせませんでした。

一方、杉原選手は手足の先まで伸びた美しい動きで大きなミスなく演技をまとめて13.666をマークし、差を0.200まで縮めました。

最後のゆかでは、先に演技した杉原選手がF難度の「後方伸身2回宙返り」を着地まできれいに決めたほか、テンポのいい曲を表現豊かに演じて演技をまとめ、この種目トップの13.933をマークしました。

一方の岸選手は冒頭、H難度の「シリバス」で着地がやや乱れるなどしてこの種目2位の13.700にとどまり、杉原選手が岸選手を逆転して全日本選手権の得点を持ち点とした合計162.163で10年ぶり2回目の優勝を果たしました。

岸選手は、杉原選手と僅か0.033差の162.130で2位となり、杉原選手と岸選手が世界選手権の個人総合の代表に決まりました。

また、3位に入った19歳の岡村真選手と4位だった16歳の中村遥香選手が種目別の代表に決まりました。

杉原愛子「人それぞれ、花が咲く時期は違う」

 

世界選手権の代表入りを決めた杉原愛子選手は「きょうの演技は自分にとって納得のいくいい演技だった。会場にたくさんのファンや家族がきてくれて、その応援が力になって優勝できたので、感謝の気持ちでいっぱいです。点数や結果を求めず、自分の納得のいく演技をすることに集中したのと、楽しく体操をやろうとしたことが結果につながったと思う」と充実した表情で話しました。

その上で10年ぶりの優勝について「人それぞれ、花が咲く時期は違う。10年前のNHK杯で優勝し、その10年後にこうしてまた優勝ができるとは想像もしなかったが、こうやって花を咲かすことができてすごくうれしい。ジュニアの選手も焦らず、いつ咲くかわからないつぼみを大切に、一生懸命練習してそれぞれの花を咲かせてほしい」と目にうっすらと涙を浮かべて話していました。

世界選手権に向けては、「久しぶりの個人総合の代表なので、まずはケガをしないようにやっていきたいし、得意のゆかではメダルも狙いたい。世界の大会での得点の出方などを見て戦略を練って、大好きな体操を一生懸命やりたい」と意気込みを話しました。

岸里奈「あきらめずにできた」

 

2位の岸里奈選手は、「目標の優勝はできなかったが、自信を持って演技ができてよかった。平均台で落下するミスがあって、気持ちの面で余裕がなかったが、最後のゆかまであきらめずにできたので、得たものはあった」と悔しそうに試合を振り返りました。

その上で、ことし10月の世界選手権に向けて「世界選手権の目標は優勝だが、夢はオリンピックでメダルとることなので、それに向けて目の前の一つ一つの試合をしっかりこなしていきたい」と話していました。

日本体操協会 村上強化本部長「とても心強い」

日本体操協会の村上茉愛女子強化本部長は、世界選手権の代表に選出された4人の選手について、「過去にも代表で活躍した選手たちなのでとても心強いと思った。全日本選手権から順位は入れ替わったが、岸里奈選手は4種目の合計で54点台後半を取ることができるので、個人総合で戦える強さだし、いずれメダルをとることも見えてくると思う。岡村真選手と中村遥香選手も苦しんだ種目はあったが、実力を示してくれた」と評価しました。

そして、現役時代にしのぎをけずった杉原愛子選手が10年ぶりに優勝を果たしたことについて「一度は競技の第一線を退いたものの現役に戻り、同じ実力を出すのも難しいのに、さらに強くなったのはすごいことだしすばらしい。しっかりと仕上げてきたし、攻めの演技から着地も決め、やっと自分のやり方が見えたのかなと思った。ベテランの領域に入り、意地をみせてくれた」と話していました。

その上で、世界選手権に向けて「メダルを目指すのが前提だが、確実に成果を残すことが大事なので、出場するすべての種目で予選を通過しないといけない。オリンピックの翌年の大会で、今の自分たちの位置がわかるので、大事な大会になる」と話しました。

大野和邦コーチ「巧みさや熟練度が増している」

杉原愛子選手を指導する大野和邦コーチは、10年ぶりの優勝について「ただただすごいと思う。一度は競技の第一線を退いたもののその後競技を続け、25歳になったが体の動かし方の効率や質が上がっていて、体操の巧みさや熟練度が増している。自分の個性と強み、それに弱点がわかったからこそ、ここまでの質の高い選手に成熟したのだと思う」とたたえていました。

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