3連戦の最終戦は18日、ドジャースタジアムで行われました。

前の試合ノーヒットだった大谷選手は1番・指名打者で先発出場し、岩手の花巻東高校の先輩でエンジェルス先発の菊池投手と、今シーズン初めて対戦しました。

立ち上がり3点を先制されたドジャースは1回ウラ、大谷選手は第1打席で菊池投手のスライダーを打ちましたが、センターフライに倒れました。

ドジャースが4点を追う3回は2アウトランナーなしの場面で大谷選手が第2打席に立ち、インコース高めのストレートに詰まりながらもレフト前に運び、チーム初ヒットで塁に出ました。

対する菊池投手はストレートに威力があり、4回までにドジャース打線から6つの三振を奪う好投で、無失点に抑えました。

しかし、5回は2アウト二塁で迎えた大谷選手の第3打席で、インコースの変化球をライト前に運ばれるタイムリーヒットで1点を失いました。

菊池投手は6回もマウンドに上がりましたが、一塁のベースカバーに入った際にランナーと交錯して右足を痛め、今シーズン初勝利の権利を持ったまま交代しました。

菊池投手は試合後、痛めた右足首の状態について「最初は少し痛かったが今は全く問題なく歩けるので、次の試合は問題なくいけると思う」と説明しました。

そのうえで「ストレートで押し込めると自分の投球の形になってくるが、きょうは球速も156キロほど出てそれができていたと思う。ここからさらに調子を上げていける手応えをつかんだし、世界一のチーム相手になんとか接戦を3試合ともものにできたことは、今後につながる」とチームの3連勝を喜んでいました。

大谷選手にはヒット2本を許し、これで対戦成績は通算25打数9安打の打率3割6分、ホームラン3本となりましたが「彼に関してはミーティングでもシングルヒットならオーケーとなる。そういう話になるのは大谷選手とヤンキースのジャッジ選手だけで、この2人はちょっと違うカテゴリーだと考えている。きょうもタイムリーも打たれたが、さすがだなという気持ちと、ホームランを防げてよかったという感じだ」と高校の後輩との対戦を振り返りました。

前の日にはグラウンドで大谷選手と笑顔でことばを交わす姿もあり「大した話はしていないが、お互い30代をこえてきたのでアンチエイジングの話とか、化粧水は何がいいかとかそういう話を聞いた。あとは一緒に犬を連れてドッグランしたいねとか話していました」と会話の内容を明かし、笑顔を見せていました。

ドジャースとエンジェルスとの対戦は、お互いの本拠地が50キロほどの距離で高速道路で結ばれていることから「フリーウエーシリーズ」と呼ばれ、ドジャースがこのシリーズで3連敗を喫するのは2010年以来、15年ぶりとなりました。

また、ドジャースはこの日、エドマン選手がけがから復帰したのに合わせてベテラン野手のテイラー選手を大リーグの試合に出場できる40人の枠から外し、事実上の戦力外としました。

当初、エドマン選手がけが人リストに入った際には26歳のキム・ヘソン選手がマイナーリーグから昇格しましたが、キム選手は14試合で打率4割5分2厘と課題とされていたバッティングで結果を残し、3盗塁をマークした走力でもチームに貢献しました。

一方、34歳のテイラー選手は、ここまで28試合の出場で打率2割と昨シーズンから続くバッティングの不調から抜け出せず、シーズン途中で40人枠を外れました。今シーズンが4年総額6000万ドルの契約の最終年でした。

テイラー選手は2016年のシーズン途中にドジャースに加入し、ことしで在籍10年目となるベテランで、ドジャースは公式SNSにテイラー選手のハイライト動画を投稿し、「ロサンゼルスに2度のワールドシリーズ制覇をもたらしてくれてありがとう。フィールド内外での忘れられない瞬間、そしてロサンゼルスの街のためにしてくれたすべてのことに感謝します」とつづりました。

ドジャースは今月、ベテランキャッチャーのバーンズ選手も同じように40人枠から外して24歳のラッシング選手を初昇格させるなど、世代交代を進めています。