人気お笑いコンビ「オセロ」の中島知子(34)が、来年1月公開予定の「三年身籠る」で映画初出演、初主演を果たした。98年の毎日映画コンクールでスポニチグランプリ新人賞の女優、唯野未歩子(31)が原作・脚本を手掛けた監督デビュー作。中島は妊娠9カ月から27カ月まで突入する“仰天妊婦”を熱演した。
バラエティーを中心にドラマ、CM、そしてソロ活動でも破竹の勢いを見せるオセロの中島が、ついに銀幕デビューを飾り、新たな魅力を開花させる。作品は「赤ちゃんが生まれてすぐに立って歩ければ、子育てが楽ちんだよなあ」という発想に基づき、唯野が脚本を執筆。予定日を過ぎても一向に産気づかない妊婦が、とまどう夫、妹とその愛人らのさまざまな思惑にも悠然と構え、妊娠27カ月を迎えるコメディータッチの人間ドラマだ。
周囲の勧めで初監督に挑んだ唯野が、主人公の冬子役に「演じているというのが見えてはダメ」として、既存の役者にとらわれないキャスティングを希望。白羽の矢が立った中島は、脚本を読み「不思議な世界観で今までに経験したことがない役柄。女性の強さを描きたい、監督の意見に同感した」と快諾した。
中島は、かつてミス京都精華大に選ばれた美ぼうを持ち、今年1~2月放送の初主演ドラマ「ルームシェアの女」(NHK)などで、女優としての評価も高い。忌たんのないトークが持ち味だが、「全然違って、あんまりしゃべらずボーッとしている役なので不安はあった」という。
それでも「“おなか”があると自然と妊婦になれた。少しずつ大きくなっていくのが楽しみでした。途中から大きくなりすぎて、ちょっと怖かったですけど…」と振り返る。5月公開の「シナリオライター★松本マリコの課題」で映画主演の先輩となった相方の松嶋尚美(33)には「ほんわかすると同時に切ない話。実際に妊娠している、という姿を見てほしい」と伝え、アピールしたという。