「自分たちで出来る事をしたい」と、障害者の支援を目的としたボランティアに立ち上がった人たちがいます。それはなんと、華やかな世界にいるあの人たちでした。
新宿・歌舞伎町。普段はネオンの光で輝く繁華街の様子が、15日夜は少し変わっていました。ホストたちが一斉に笛を配り始めました。これから彼らのボランティアが始まります。
集結したのは歌舞伎町のホスト、およそ100人。彼らが配っているのは、身の危険を知らせる防犯の為の笛。共同作業所で働く障害者が梱包作業を請け負ったものです。
用意した2000個の笛は、ホストたちが自費で購入しました。ひとつ270円のこの笛、ひとつ売れるにつき、障害者に35円入ることになります。
もちろん、彼らが笛を買う事で売り上げに貢献することになりますが、今回のボランティアでは、もっと重要な目的があります。それは、街の人々に障害者の存在を意識してもらう事です。
「障害者の方が一生懸命作ったものなんで、僕らが(笛を)渡す事によって、存在が伝わればいいなあって」(参加したホストの一人は)
女性だけだけではなく、男性からの反応も良く、配布した2000個の笛はおよそ1時間ですべてなくなりました。また、あわせて行った街の清掃でも多くのゴミを集めました。
ボランティアの後、彼らは充実感と共にいつもの華やかな世界に戻っていきました。「自分たちにできることをする」、彼らは今後も定期的に活動を続けていきたいとしています。