東京都教育庁は3日、約1年2カ月間にわたって教え子にわいせつな行為を繰り返していたとして、多摩地区の市立小学校の男性教諭(43)を懲戒免職処分にした。監督責任を問い、同校の校長(55)は10%の減給6カ月、当時の教頭(52)も戒告処分とした。
教育庁職員課によると、この教諭は現在中学1年の女子生徒の小学5、6年時の担任で、生徒が6年生だった昨年4月から卒業後の今年6月まで、自宅やラブホテルなどでわいせつ行為をした。6月に生徒の母親が生徒の携帯電話にデートの約束などのメールが複数あるのを見つけ、生徒が通っていた小学校に確認を求めて発覚した。
教諭は、昨年1月ごろから「さみしい」「大好き」などと好意を示す手紙を生徒から頻繁にもらい、学校外で会い始めたと、市教委に説明している。教諭は「まずいと思いつつ、ずるずると来てしまった。教師としてあってはならないことで深い罪を感じている」と話しているという。
同課の担当者は「小学校でこのような事例はほとんどない。期間も長く、社会的影響を考えても極めて重大で、管理職も重い処分にした。学校外でのことで、なかなか把握できなかった」と話している。保護者の希望として、都教育庁や市教委は警察に告発などはしていない。「児童が特定される恐れがある」として学校名なども公表しなかった。【猪飼順】