パキスタン地震で死亡した国際協力機構(JICA)専門家、楢原覚さん(36)と長男輝ちゃん(2)の遺族らが10日午前、成田国際空港から日本航空機で現地に向かった。バンコク経由でイスラマバードに入りする予定。
この日出発したのは楢原さんの母隆子さん(62)と兄康文さん(39)、楢原さんの妻で重傷を負ったひろみさん(34)の両親、JICA職員3人の計7人。憔悴(しょうすい)した様子の隆子さんはうつむいたまま時折目元を押さえ、康文さんは口元をきつく結んだまま無言で搭乗した。
政府の国際緊急援助隊・医療チームも同日、成田からイスラマバードに向かった。医師、看護士、薬剤師らの21人で、11日から現地で治療活動に入る予定だ。【佐藤仁志】