狂言師の和泉元彌(31)がプロレスデビューする。きょう12日にも本人が参戦会見を開く。舞台となるのはエンターテインメント路線を進める「ハッスル」で、主催のドリームステージエンターテインメント(DSE)が以前から獲得に乗り出していた。注目のデビュー戦は11月3日の「ハッスル・マニア2005」(横浜アリーナ)でレイザーラモンHGやインリン様らと競演する。
レイザーラモンHGの参戦に沸くプロレス界に新たな芸能人が殴り込みをかける。
ハッスルを主催する「DSE」が抜てきした人材は和泉元彌。和泉は以前からプロレスに興味を抱いており、7月に大阪府立体育会館で行われた「ハッスル11」を母・節子さんと観戦したほど。DSEは集大成イベント「ハッスル・マニア」の目玉選手として以前から獲得に動いており、このほど参戦の交渉がまとまった。
DSEは11日、都内のホテルで大手パチンコメーカー「京楽」との業務提携を発表。その席で榊原信行社長が「これからのプロレス界は、あらゆる年代が驚くような人材が求められる。今後はタレント、スポーツ選手、芸能人などをどんどんリングへあげていきます」と基本戦略を明言。その第1弾が和泉の参戦だ。
ハッスル・マニアでの対戦相手は決定していないが、候補としては元WWEの「KENZO&HIROKO」組などが有力。将来的にはレイザーラモンHG、インリン様らとの夢の対決もファンの関心を集めることになる。
和泉のプロレスの実力は未知数だが、狂言で培った華麗な動きを、白いマットで披露する。
▼元彌の騒動 大河主演後、舞台のドタキャン騒動や能楽協会との確執が明らかに。02年には能楽協会から退会命令を受け、裁判になるなどスキャンダラスな話題が相次いだ。今年3月には退会処分命令の無効確認と協会などに損害賠償を求めた訴訟で敗訴した。
◆和泉 元彌(いずみ・もとや)1974年(昭49)6月4日生まれ、東京都出身。父は和泉流19代目宗家、姉2人も女狂言師の狂言一家に生まれる。3歳のとき初舞台を踏み、95年に和泉流20代目宗家を継承。コーヒーのCMでお茶の間にも浸透し、00年にはNHK紅白歌合戦の司会、01年には同局大河ドラマ「北条時宗」に主演。02年に女優の羽野晶紀と結婚。