バレーボールの国際大会、ワールドグランドチャンピオンズカップは15日、東京体育館で女子が開幕した。日本は、欧州選手権覇者のポーランドに2-3で敗れ、黒星スタートとなった。
日本は、サーブで崩され第1セットを先取されたが、その後、代表復帰を果たした大山(東レ)を中心とした攻撃がさえ、第2、第3セットを連取。しかし、第4、第5セットはポーランドがリズムを取り戻し、日本をかわした。ブラジルが中国を3-2で、米国は韓国を3-0で降した。
◇期待の大砲復活…大山、長いブランク克服
期待の大砲、大山が存在感を示した。
20歳で04年アテネ五輪代表になったが、持病の椎(つい)間板ヘルニアが悪化し、今春から夏まではまったくボールに触らない生活が続いた。この日のコートは、代表としては約1年3カ月ぶりのことだった。
その間、代表はワールドグランプリで菅山(JT)らの機動力を生かしたバレーで一つの形を示した。だが、世界と戦うには高さも不可欠だ。大友(NEC)がマークされると、攻撃の選択肢が狭まるようではどうしようもない。
「もう一段階上がるには、高さを加味する必要がある」と柳本監督。187センチの大山、アジア選手権で復帰した182センチの木村ら大型アタッカーを加え、チームがどう変化するかの試金石となる大会に位置づけられる。
14-11で迎えた第2セット。ここで大山のアタックで2連続ポイントで波に乗り、第3セット終盤も追いすがるポーランドを突き放し、流れを引き寄せたのも、大山の強烈なスパイクだった。敗れはしたが、ただの敗戦ではない。「高さ」を生かす光明も見えた敗戦だった。【村田隆和】