新潟県中越地震の被災者200人を対象に毎日新聞がアンケートを実施したところ、7割が生活再建に一定のめどをつけた半面、将来の生活については、逆に7割が不安を抱いていることが分かった。不安の内容については「収入・貯蓄減」を挙げている人が最も多い。「生活再建ができていない」と回答した3割の被災者の多くは、住宅がないことなどを理由に挙げている。23日で地震発生から2年たつが、被災者の復興に格差が生じている様子がうかがえる。
アンケートは今月7~15日、▽長岡市▽旧山古志村(現長岡市)▽小千谷市▽川口町の仮設住宅9カ所と、帰宅した旧山古志村の住民を対象に面接方式で実施した。回答したのは20~80代の男女100人ずつ。
生活について「立て直しができた」と回答した被災者は32人だった。自宅が再建中か再建する場所が決まるなどして「立て直しに見通しが立った」と答えた112人を合わせると、72%が復興に一定のめどをつけていた。
半面、「再建できていない」と答えた人は56人(28%)。多くは「住宅再建の見通しが立たない」「高齢で一から将来設計するのが困難」「仕事がなく、故郷を離れようか迷っている」などと理由を語った。
一方、将来の暮らしに不安があると回答した被災者は143人(72%)に上った。具体的な理由(複数回答)を尋ねたところ、▽「収入・貯蓄減」50人▽「住宅再建の見通し(が暗い)」47人▽「将来設計」41人などの順だった。ひとまず生活が再建できても、将来に安心感を持てない被災者が多いことを示している。
防災コンサルタント「社会安全研究所」の木村拓郎所長は「被災者は老いや体力の衰えから自信をなくし、マイナスに考えがち。行政は復興の将来ビジョンをきちんと説明したうえで、個別に相談に応じるべきだ」と指摘している。【まとめ・奥山智己】
毎日新聞 2006年10月22日