北海道警釧路署地域課の男性巡査(32)が18日、釧路市内の携帯電話販売店で携帯電話の交換などをめぐって店側ともめ約8時間も店に居続け、店側の通報で警察官が駆けつける騒ぎを起こしていたことが分かった。店側は「営業を妨害された。被害届を出す」と怒っており、道警が事実関係の調査に乗り出した。
同店の竹林一城社長(32)によると、巡査は18日午前11時ごろ、私服で来店。修理した携帯電話の電池の消耗が早いと苦情を言い、「どうしてくれるのか」と約1時間、声を荒げた。店側は巡査の要望に沿い、新品に交換することにした。
巡査は一度帰り、午後2時半ごろ、新品の受け取りに再び来店。データの一部が新品に移されていないとして激高し、閉店する午後7時を過ぎても居座った。竹林社長は近くの交番に通報。駆けつけた3人の警察官のうち2人が巡査と親しげに会話したため、「この人は警察官か」と尋ねた。交番の警察官は「初めて会った」と否定した。
午後9時半ごろ、再通報で駆けつけた別の警察官が巡査の身分を明かし、「警察の悪い面が出て(身内を)かばおうとしたと思う」と謝罪。1時間後に巡査は促されてやっと帰った。巡査の上司に当たる釧路署の地域担当次長ら幹部2人が翌19日に来店し、「事情を聴き、しかるべき処罰をしたい」と話したという。
釧路署の元井仁副署長は「事実を調査中で、現段階ではコメントできない」と話した。
【山田泰雄】
毎日新聞 2007年3月23日 1時25分