【ブリュッセル＝御調昌邦】欧州連合（ＥＵ）はウクライナのガス問題をめぐって同国とロシアのエネルギー相とともに３月２日にブリュッセルで３者協議を開催する。ロシアはウクライナによるガス代金の前払いが底をつき始めており、このままでは供給を停止すると圧力をかけている。ＥＵは仲介役となり、早期の解決を目指したい考えだ。

３者協議の開催は、ＥＵの執行機関である欧州委員会の報道官が明らかにした。ウクライナのガス問題は昨年10月に同国がロシアに過去の未払い金を支払ったうえで、先払いすることで今年３月末まで供給を受けることで合意していた。ロシアは親ロシア派が支配しているウクライナ東部に直接ガスを供給し始めているが、ウクライナ政府はこの分は契約に含まれないと主張している。

欧州は天然ガスの約３割をロシアから輸入しているが、このうち半分はウクライナ経由のパイプラインで輸入。ロシアがウクライナ向けのガス供給を停止すると、東欧の一部などで影響を被る恐れがある。