【シリコンバレー＝小川義也】米マイクロソフト（ＭＳ）は16日、ＡＴＭや産業用ロボットなどパソコンやスマートフォン（スマホ）以外の機器に組み込む次期基本ソフト（ＯＳ）「ウィンドウズ10ＩｏＴ」を発表した。サイバー攻撃に対するセキュリティーを強化し、「インターネット・オブ・シングス（ＩｏＴ）」と呼ばれるモノのネットワークを活用したい企業の需要を開拓する。

サティア・ナデラ最高経営責任者（ＣＥＯ）がアトランタで同日開幕した企業顧客向けの年次会議「コンバージェンス2015」の基調講演で表明した。

「ウィンドウズ10ＩｏＴ」は小型デバイスから大型の産業機械まで、多様なＩｏＴ機器を共通のアプリケーションで動かすプラットフォームとなる。機器間だけでなく、同時に発表したＩｏＴ向けクラウドサービス「アジュールＩｏＴスイート」による機器とクラウドとの間のデータのやりとりも安全にできるようにした。

「アジュールＩｏＴスイート」は数百万もの「モノ」をネット経由で管理したり、「モノ」が生成する大量のデータを処理して傾向を分析したりすることを容易にする統合サービス。年内にプレビュー版の提供を開始する。