【ドバイ＝久門武史】イエメンのハディ暫定大統領は26日、サウジアラビアの首都リヤドに入った。国営サウジ通信が伝えた。28、29両日にエジプトで開かれるアラブ連盟の首脳会議に出席する予定だ。サウジ主導のアラブ諸国軍は26日夜、イエメンでハディ氏と対立するイスラム教シーア派系の武装組織「フーシ」への空爆を続行した。

サウジ軍高官は26日未明に始めた空爆作戦について、フーシの防空システムなどを破壊し、イエメンの制空権を握ったと発表した。現段階で地上軍投入の計画はないとしつつ「必要になれば、いかなる攻撃も撃退する準備は整っている」と述べた。

一方、アラブ連盟は26日、エジプト東部シャルムエルシェイクで開いた外相級会合で「アラブ連合軍」を設立する決議案に合意した。イエメン情勢の緊迫を受けたもので、アラビ事務局長は「アラブ諸国が直面する脅威への迅速な介入が任務だ」と表明した。