ポルトガル－フランス

６日午前４時

（ミュンヘン）

デコ（ポルトガルＭＦ・２８歳）

ｖｓ

ビエラ（フランスＭＦ・３０歳）

　ともに堅い守りのチームの対戦となる。勝敗のカギを握るのは、中盤でのせめぎ合いだ。ポルトガルのデコは準々決勝のイングランド戦では出場停止処分。チームはＰＫ戦で勝利して再び活躍の舞台が巡ってきた。

　スペースに巧みに進入する戦術眼、柔らかいパス、決定力を兼ね備えて攻撃を司る。ブラジル出身の２８歳。０３年にスコラリ監督の勧めで国籍変更してポルトガル代表を選んだ。現在はスペイン・バルセロナでプレー。４強の中で唯一、Ｗ杯優勝経験のないポルトガルだが、０４年欧州選手権では準優勝。近年の躍進を支えている司令塔だ。

　ポルトガルで最も危険な選手をマークするのがビエラの役割だ。激しいプレスで相手の攻撃の芽を摘み、堅固な守備陣の要となる３０歳の守備的ＭＦは、攻撃に転じても２ゴールをマーク。すき間を見つけては果敢に前線へと攻め上がっている。ジダン復帰前は主将を務め、ドメネク監督の構想では中核選手だった。

　デコが相手の堅守を破って初の決勝への道を切り開くか。ビエラがデコをマークしつつ機を見て飛び出し、２大会ぶりの優勝へ王手をかけるか。中盤から前線へと目まぐるしい攻防が展開されそうだ。【小坂大】

毎日新聞　2006年7月5日　8時46分