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[FT]世界石油大手、1千億ドル超の開発計画狂う

作者:佚名 文章来源:nikkei.com 点击数 更新时间:2015/5/20 6:18:43 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

エネルギー会社が設備投資を削減し、新規プロジェクトを延期しているペースから判断すると、2015年は1986年によく似ている。


30年近く前、サウジアラビアが市場シェアの大幅拡大に乗り出して原油安の引き金を引いたことがあった。欧米のエネルギー会社はこの時、設備投資の大幅削減を強いられた。


そして今、エネルギー業界は同様の対応を迫られている。サウジアラビア主導の石油生産国カルテル、石油輸出国機構(OPEC)が昨年11月、生産コストの高いライバルの供給増加を見て原油生産量の据え置きを決め、その威力を見せつけたからだ。この決定を受けて、原油価格は急落した。


米国の一部の州では、石油やガス掘削事業の縮小から失業率が上がっている(ノースダコタ州)=AP


 


米国の一部の州では、石油やガス掘削事業の縮小から失業率が上がっている(ノースダコタ州)=AP


ノルウェーのエネルギーコンサルティング会社ライスタッド・エナジーが世界各地で計画中の石油・ガス開発プロジェクトを分析したところによれば、リターンの低下を受けてコスト削減に躍起になっているエネルギー会社が減速、延期、または中止した設備投資は計1000億ドルを超えており、26件の大型プロジェクトに影響が及んでいるという。


また、エネルギー会社121社の2015年の設備投資計画を精査した投資銀行モルガン・スタンレーのアナリストらによれば、121社は15年に1290億ドルの投資を計画しているが、この額は前年実績を25%下回るという。


■豪、ノルウェー、イラク、中国…世界中で棚上げ


設備投資の縮小は、米国のシェール生産地における掘削リグ数の減少にはとどまらない。カナダでは今年に入ってから、ビチューメン(歴青)を多く含むタールサンドから石油を抽出するプロジェクトへの投資が数百億ドルも棚上げになっており、何千人もの雇用が失われている。生産会社が生産コストの高いプロジェクトから順番に延期しているためだ。


こうした投資の削減はオーストラリア、ノルウェー、イラク、アンゴラ、エクアドル、中国、そしてフォークランド諸島でも見受けられる。


削減の影響は広範囲に及ぶことになるだろう。石油生産会社は特定のプロジェクトを進めるか否かという最終判断を延期することにより、キャッシュフローを厚くしたり、配当の原資を確保したり、いずれ実現する開発コストの低下という恩恵を享受したりしようと思っているからだ。


石油生産会社が待ちの姿勢を取れば、サービス提供業者への支払い――石油サービス会社への人件費や掘削リグなどの設備使用料の支払い――は減り、新規プロジェクトの損益分岐点が引き下げられることになる。従って、ロイヤル・ダッチ・シェルやシェブロン、BPといった生産会社は配当の原資を確保するだけでなく、コスト低減、そしていずれは原油価格の回復から大きな利益を得ることになるだろう。





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