【ＮＱＮニューヨーク＝横内理恵】12日のニューヨーク外国為替市場で円相場は前日から横ばいの１ドル＝123円35～45銭で取引を終えた。週末だったうえ、ギリシャの金融支援を巡る協議の行方を見極めたいとして市場の様子見ムードが強く、円相場も方向感に欠いた。

朝方は円売り・ドル買いが優勢だった。12日発表の５月の米卸売物価指数（ＰＰＩ）が前月から市場予想を超えて上昇した。前日発表の５月の米小売売上高も堅調に増えたため、米景気回復の勢いが増すとの期待が円相場の重荷となった。

一方で、午後には円が上げに転じる場面もあった。前週末には約13年ぶりの円安・ドル高水準を付けたが、今週に入ると日銀の黒田東彦総裁からは円安をけん制したと思わせる発言があった。16～17日の米連邦公開市場委員会/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE2E2E4E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX（ＦＯＭＣ）を控え、円の売り持ち高を一段と積み増すことへの警戒感もあって、持ち高を整理するために円を買い戻す動きが広がった。

この日の円の安値は123円77銭、高値は123円14銭だった。

円は対ユーロ/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EBE7E5E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NXで小幅に続落し、前日比５銭の円安・ユーロ高の１ユーロ＝138円95銭～139円05銭で取引を終えた。ユーロが対ドルで上昇し、対円にもユーロ買いが及んだ。

一方で、ギリシャ支援について同国と欧州連合/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE7E1E7E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX（ＥＵ）や国際通貨基金（ＩＭＦ/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE7E4E3E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX）との交渉が進展していないとの報道などを手がかりにユーロが売られる場面もあった。ドイツのメルケル首相がユーロ高がスペインやポルトガルの経済に与える影響を巡って懸念を示したと伝わったこともユーロの売りを誘った。