札幌市西区の住宅で昨年夏、生後４カ月の長女の頭を殴るなど虐待を繰り返し、意識不明の重体にさせたとして、傷害罪に問われた父親で無職、宮本俊幸被告（26）に対し、札幌地裁は19日、懲役７年（求刑懲役８年）の判決を言い渡した。

宮本被告は捜査段階から一転し、公判では継続的な暴力を否定したが、判決理由で佐伯恒治裁判長は「捜査段階の自白は女児の負傷状況とも合致し、客観証拠で裏付けられている」と認めた。

裁判長は「被告はストレスのはけ口としてわが子を約１カ月間にわたって物扱いするかのように虐待し続けた。長女が目を覚ます見込みはない」と指摘。「被告は反省どころか不合理な弁解に終始し、自分の責任に向き合っていない」と量刑判断の理由を説明した。

判決によると、宮本被告は昨年７月２日ごろから８月５日の間、長女優希ちゃんの頭を殴り、硬膜下血腫に起因する全治不能の脳損傷に陥らせるなどした。〔共同〕