【ブリュッセル＝森本学】欧州連合（ＥＵ）は25日、ブリュッセルで開いた首脳会議で、ギリシャ支援について協議した。ギリシャ問題を集中的に協議するためのユーロ圏首脳会議を新たに開く必要はないとの認識で一致。27日に再開するユーロ圏財務相会合で、支援再開で合意するよう期待を表明した。

首脳会議では、財務相会合のデイセルブルム議長（オランダ財務相）がギリシャ支援を巡る交渉の状況を報告。支援再開の見返りにギリシャに課す財政改革案を巡って、年金支出の削減や付加価値税の見直しなどで、なお溝が残っている状況を説明した。

金融支援の期限切れが６月30日に迫る中、交渉合意にたどりつかなければ、ギリシャの債務不履行（デフォルト）が現実味を帯びる。会議後、それぞれ記者会見したメルケル独首相とオランド仏大統領は「27日の財務相会合は決定的に重要だ」と口をそろえた。