【パリ＝共同】フランス南東部リヨン郊外にある米企業のガス工場で起きたテロで、フランス検察当局のモラン検事が26日、記者会見し、実行犯とみられる運送会社勤務、ヤシン・サルヒ容疑者（35）のほか、妻ら３人を拘束したと明らかにした。容疑者は「アラー・アクバル（神は偉大なり）」と叫びながら、ガスタンクを続けて爆破しようとしたが、消防隊員に阻止されたという。

一方、検事は工場内の監視カメラの映像を解析した結果、現場から逃走した共犯者はいないとの見方を示した。

カメラにはサルヒ容疑者を雇用していた運送会社幹部（54）の頭部を切断された遺体、凶器とみられるナイフが映っていた。その後、頭部はアラビア語が書かれた２枚の旗で覆われ、工場入り口の門にぶら下げられているのが見つかった。

捜査関係者は、容疑者がナイフで幹部を殺害した後、ガスタンクを爆発させようとしたが、阻止されたとみている。