政府は２日、内閣官房参与に都市経済評論家の加藤康子氏（56）を任命した。加藤勝信官房副長官の義姉にあたり、日本が世界遺産登録を目指す「明治日本の産業革命遺産」に関する研究活動に10年以上従事している。ドイツで３～６日に開く世界遺産委員会の審査に出席、安倍晋三首相への情報提供や助言を担う。

首相の父、故安倍晋太郎元外相の側近だった故加藤六月元農相の実の娘。鉱工業などの産業遺産の保存や活用に関する研究者で、これまでも国内外で世界遺産登録に向けた活動に関わってきた。審査を目前に控えるなか政府の役職に任命することで、現地での情報収集や各国との調整を円滑に進める狙いもあるとみられる。