拘置所捜索で「防御権侵害」 原告側、最高裁に上告
刑事裁判で無罪主張に転じた被告の勾留先を検察側が捜索し、弁護人との手紙などを押収したのは憲法が保障する防御権の侵害だとして、元被告の男性や当時の弁護人が国家賠償を求めた訴訟で、男性らは一審に続き検察官の違法だけを認め、計110万円の賠償を命じた22日の大阪高裁判決を不服として最高裁に上告した。25日付。高裁判決は、捜索や押収は、第三者の関与なく弁護人とやりとりする権利を侵すものと指摘したが、捜索を許可した当時の裁判官については責任を認めなかった。