シリア内戦の主要な勢力の一つ「ヌスラ戦線」が、国際テロ組織アルカイダ傘下からの離脱を表明し、組織名も変えた。対アサド政権で他の反体制派組織と一体化を図るとみられ、戦闘員を合流させる方針も示す。内戦の構図を塗り替える可能性があり、戦闘激化の危険をはらんでいる。

アルカイダ、ヌスラ戦線の分離を容認 ロイターが報道

「市民の犠牲、許せなかった」ヌスラ戦線の元戦闘員

■「シリア征服戦線」に

衛星テレビ局アルジャジーラが２８日、ヌスラ戦線のジャウラニ指導者の動画声明を放送した。新組織名「シリア征服戦線」と書いた旗も示し、「新組織は外国勢力とつながりを一切もたない」とした。アルカイダは同日、最高指導者ザワヒリ容疑者がヌスラ戦線の離脱を認める声明を発表。ジャウラニ指導者はこれについて謝意を表明した。

ヌスラ戦線は２０１１年末ごろ…