川が氾濫（はんらん）し、建物や道路に水が押し寄せた。台風１０号の上陸から一夜明けた３１日、岩手県や北海道で大雨による大きな被害が判明した。「街が湖のよう」。孤立した人たちの救助作業が続いた。

高齢者施設に９人の遺体、大雨で土砂流入 岩手・岩泉

岩手・北海道で６００人孤立、冠水被害次々 大雨の影響

岩手県によると、９人の遺体が見つかった同県岩泉町のグループホーム「楽（ら）ん楽（ら）ん」は認知症の高齢者が共同生活をするための平屋の施設で、定員は９人。隣接する施設のすぐ南を流れる小本（おもと）川が氾濫し、大量の流木や泥が押し寄せた。

「楽ん楽ん」を運営する社団医療法人「緑川会」の理事を務める瀬川邦雄さん（６９）によると、入所者ごとに個室があり、自室で就寝する。夜間は職員１人が常駐しているという。

盛岡市在住の瀬川さんは、３１…