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熊本地震と一緒に何を検索? 6月以降目立った「半壊」

作者:佚名 文章来源:asahi.com 点击数 更新时间:2016/10/16 20:28:35 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

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東北大学災害科学国際研究所の佐藤翔輔助教



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「熊本地震」という言葉と一緒に、どんな語句がインターネットで検索されていたのか――。その「第2ワード」の傾向を、熊本と全国とで比較してみた。今年4月の地震発生から半年間の変化をみると、熊本での検索ワードからは、被災地ならではの関心の移ろいが浮かんできた。


特集:検索データが語る熊本地震6カ月


■6月から増え始めた「半壊」


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2016年4月14日~9月25日までにYahoo! JAPANで「熊本地震」と一緒に検索された語句「第2ワード」の「半壊」の検索量の動き。熊本県内からの検索と、熊本県を除く全国からの検索に分けて抽出した



検索大手ヤフーが分析した。


【熊本地震 ○○】


人々が熊本地震に関連した検索をした際、「○○」にどのような語句を入れていたのかをみた。月ごとに、とくに多かった語句を抽出した。


その結果、6~8月に目立って多かったのが【半壊】だった。


自宅の修理などに公的な補助が出るかどうかは、「半壊」と認められるかで決まる。被災者にとっては、切実な線引きとなる言葉で、そのニーズの変化が検索結果にも表れていた。


東北大学災害科学国際研究所・佐藤翔輔助教は、検索された語句について「その時の感情が言葉になりやすいツイッターと比べ、被災者のニーズが具体的に表れやすい」と指摘する。そのうえで、「語句だけに注目するのではなく、『半壊と認められるには?』など、文章で検索された例を抜き出すことで見えてくるニーズもあるのでは」と話す。


■関心減った時期の検索語句ほど切実


地震から3カ月たった7月以降、「熊本地震」とあわせて検索された語句は、その種類が極端に少なくなった。「熊本地震」そのものの検索数も、一番多かった5月9日を100とした割合が、7月は10から20となり、1桁にまで下がる日も少なくなかった。


一方で、【義援金】【医療費免除】【グループ補助金】などの語句は、7月以降も高い関心を維持していた。


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2016年4月14日~9月25日までにYahoo! JAPANで「熊本地震」と一緒に検索された語句「第2ワード」の「義援金」の検索量の動き。熊本県内からの検索と、熊本県を除く全国からの検索に分けて抽出した



佐藤助教は「関心が低くなった時期でも検索されていた語句には、被災者の切実なニーズが表れる」と指摘する。


また、佐藤助教は検索語句だけでなく、ユーザーの行動履歴にも注目する。


「どのページをクリックした後に検索をやめたのかがわかれば、より具体的なニーズが見えてくるのではないか」


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「熊本地震」と一緒に検索された第二ワード「グループ補助金」の9月の順位。熊本県内と全国について、その月に一番多く検索された語句を100とし、それぞれ語句の検索数を相対的に比較した



検索サービスでは、ある語句を検索すると、関連性が高いページが上から並ぶ。ただ、災害時にしか検索されないような特殊な単語は、システムにもデータの蓄積がないので、検索の精度は落ちてしまう。


被災者がいくつものページにアクセスしているようなケースでは、それだけ強く情報を求めていたことがうかがえる。


■検索データをどう活用するか


こうして「被災者のニーズ」が浮かんでくる検索データを、次の災害時に生かすことはできないのだろうか。


佐藤助教は、被災地以外で、リアルタイムに分析する仕組みを提案する。


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震度7を記録した益城町の役場に設けられた災害対策本部=2016年4月15日、熊本県益城町



大規模な災害が発生すると、被災地の自治体では断続的に対策会議が開かれる。初期のころは1日に複数回あることも少なくない。


会議では短時間で様々なことを決めていかなければならない。佐藤助教は「このときにリアルタイムの検索データを共有できれば、肌感覚で下している決断に妥当性を与えることができる」と指摘する。


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熊本地震の非常災害対策本部会議であいさつする安倍晋三首相(左手前から2人目)=2016年4月27日



一方で、自治体の担当者は、被災現場からの情報や、県や国との調整などに追われ、検索データの分析までカバーすることは負担が大きいのも事実だ。


「東京など被災地以外のオフサイトで検索データの分析をしてもらい、変化を可視化してもらう。リアルタイムで重要な語句を抽出するシステムがあってもいい」


■自治体関係者と考える場を


佐藤助教は「今後必要なのは、検索データが『使える』ということを、実際に災害対応をする自治体関係者に理解してもらうことだ」と強調する。


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東北大学災害科学国際研究所の佐藤翔輔助教



「災害で打撃を受けるのは、人口が少なく、ネットとの縁もない地域が多い。ITの専門家だけで議論を進めても、被災者の助けにつながりにくいのが現実。被災者の検索の動きと、行政側から被災者への情報の流れを検証し、不足している部分を可視化する。その上で、実際にどんなことに役立てることができるかを、現場の自治体関係者と話し合う場を作ることが必要だ」(奥山晶二郎)





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