大阪・ミナミの路上で３月、男性会社員（３４）から、金塊を売った直後の代金５６８５万円を奪ったとして、大阪府警は１７日、ともに指定暴力団山口組の直系団体「司興業」組員の森尾裕樹容疑者（３４）＝大阪市住之江区＝、石郷（いしごう）裕太容疑者（２５）＝住所不詳＝ら６人を強盗容疑で逮捕したと発表した。森尾容疑者は「なぜ逮捕されたのかわからない」と否認。石郷容疑者は黙秘しているという。

捜査１課によると、６人は共謀して３月２４日、大阪市中央区南船場３丁目の路上で、男性を蹴って転倒させ、現金を奪った疑いがある。男性は現場から約３０メートル離れた貴金属買い取り店で１２キロの金塊を売った直後だった。６人は７月下旬から１０月上旬に逮捕され、すでに石郷容疑者以外の５人は同罪で起訴されている。

現場近くの防犯カメラにバッグを奪った２人組が乗った車が映っており、車の所有者が６人のうちの一人だった。府警は両容疑者が指示役で、奪った金は組の資金源になったとみている。府警は１７日、事件の関係先として山口組総本部（神戸市灘区）と、司興業事務所（名古屋市中区）を強盗容疑で家宅捜索した。