■配偶者控除の壁

６年前、お笑いコンビを解消したころ、支えてくれていた彼女から「家庭に入ってくれませんか」とプロポーズされました。家族は現在、フルタイムで働く妻と、４歳と２歳の娘２人。家事はすべて僕がやりくりして担っています。僕は、大学で家政学を専攻し、家庭科の教員免許もある。互いの能力を考えると、これがうちの適材適所です。

家事の合間を縫って芸人の仕事をしています。主婦を前に話をするイベントでは、まず、「１０３万円の壁を気にしながらパートで芸人をしてます」と話します。必ず笑いが起こって、そして前のめりになって聞いてくれます。「私と一緒なんだ」と思うみたいで。配偶者控除の「１０３万円の壁」は、「シュフ」の共感のキーワードです。

実際にこの壁を超えているのかどうかは、微妙な感じですね。仕事をコンスタントにできるようになったのは最近で、ちゃんと１年の収支を計算しないといけないな、と。そして、僕の働き方を妻と話し合おうかなと、考え始めたところです。

調べると、フリーの僕にとっては、社会保険料を払う必要が出てくる１３０万円の方が「壁」のようです。で、宿泊費は経費になるのか、衣装代は、と整理するんですが、これがめんどくさい。

「シュフ」にオフは基本的にありません。僕が３大メジャー家事と呼ぶ料理、洗濯、掃除のほかにも、育児や介護といったケア、家族関係を良好に保つ気配り、近所づきあい……。家事の流れは、２４時間３６５日、とどまることがありません。そこに、制度への対応が入ってくるのです。

最近、ＬＩＮＥで「シュフ」友１０人ほどに、配偶者控除をどう考えるのか、投げかけてみました。働いている人もいますが、反応はゼロ。将来を考えるより今日が忙しいんだろうな、と思いました。

僕には、税制や控除、手当のイ…