８日（日本時間８～９日）に投開票される米大統領選まで１週間を切った。優勢を保っていた民主党候補のクリントン氏（６９）に「私用メール問題」が再燃し、風向きが変わった。勢いに乗る共和党候補のトランプ氏（７０）は、カギを握る接戦州などに攻め込み大番狂わせを狙う。守勢に立ったクリントン氏は総力戦で逃げ切りを図る。

特集：米大統領選

■トランプ氏、「敵地」に乗り込む

「すごい！ いまや世論調査で４６対４５でリードしている。１２ポイント差を２週間で追い上げた。不正なヒラリーが破滅するまでもう少し」

トランプ氏は１１月１日、自身のツイッターで、劣勢な時には「不正操作」とケチを付けてきた世論調査の数字を持ち出し、自画自賛した。

米連邦捜査局（ＦＢＩ）が１０月２８日、クリントン氏が国務長官時代、私用メールアドレスで機密情報を送受信していた問題について、捜査再開を公表したのを機に「潮目」が変わった。

政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」（ＲＣＰ）による各種世論調査の平均支持率では、トランプ氏が１１年前に語った女性を蔑視する「わいせつ会話」が暴露された後、同氏の支持率が低下。１０月１８日時点ではクリントン氏が４９％、トランプ氏は４１・９％で、７ポイント以上の差がついていた。

しかし、ＦＢＩの捜査再開が明らかになって以降、差が急速に縮まり、１１月１日現在は約２ポイント差でほぼ並んだ。

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