主な野菜の卸値

三重県鈴鹿市立の全３０小学校と１３幼稚園が今年度、給食を２日間中止する。野菜価格などの高騰が理由だ。安い食材に切り替えて給食を続ける自治体が多い中、鈴鹿市は「安全面を重視」して判断したという。

野菜高騰で給食中止へ ３０小学校、１３幼稚園で 三重

中止を通知した市教育委員会によると、２学期最後の１２月２０日と３学期最初の来年１月１２日に取りやめる。各校や園が、弁当を持参させるか授業を午前で終えるかを判断する。

市教委の担当者は「作り手の顔が見えない外国産より、安心して食べられる国産食材の使用を希望する保護者が多い」と説明。鈴鹿市には地産地消条例があり、給食にも地元食材をなるべく使う方針だという。

鈴鹿市の小学校の給食費は１人あたり月額４１００円。物価高で昨年ごろからやりくりが厳しくなり、今年の１学期末時点で、調理施設を持つ１９校中１４校が赤字に。９月以降はニンジンやタマネギなどの値上がりで赤字が膨らんだ。２日間の中止で１人あたり４８２円の節約という。それでも赤字の小学校は、さらに中止日を設ける予定だ。

市教委は２０１０年９月に給食費を３７００円から４千円に値上げ。１４年４月の消費増税時に１００円増額した。担当者は「１０％への消費増税時に値上げを考えていたが、増税の先延ばしでタイミングを失った」と話す。来年度以降の値上げを検討するという。（国方萌乃）

■鈴鹿市以外も「努力限界」

「給食が中止なんて。今後さらに出ない日が増えたら困ります」。小学３年生の息子がいる鈴鹿市の女性（３７）は驚く。一方、小学５年生の息子がいる別の女性（４１）は「２日だけ、３０分早く起きて弁当を作るだけ。お金がないなら仕方がない」と受け止める。

文部科学省によると、近年、給…