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広島・黒田がサインする理由 ファンサービスに思う

作者:佚名 文章来源:asahi.com 点击数 更新时间:2016/11/7 17:44:15 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

写真・図版


春のキャンプで、ファンにサインする黒田


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■スコアの余白


今季限りで引退した広島の黒田は「プロとしてのあり方」を強く意識していた。特に新鮮に映ったのは、ファンサービスへの向き合い方だった。


スコアの余白2016


春のキャンプで宮崎・日南入りした日、練習が終わるとファンから差し出される色紙やユニホームにサインした。その翌日も嫌な顔一つせずに応じ続けた。ファンの列が途切れずに、球団職員が急きょ交通整理に動くことになった。シーズン中も気の休まるはずの登板翌日、ビジター球場で筆を走らせた。


大リーグでも実績を残した41歳のベテランがなぜ、ここまでするのか。キャンプで率直に疑問をぶつけると、「アメリカで僕のサインを欲しがる人は少なかった。ペン一つで喜んでもらえるなら」と答えた。そして、こう付け加えた。「できる時間は限られているので」。引退が迫っている、と実感した瞬間だった。


大リーグ移籍前の本拠、旧市民球場時代の体験もある。「ファウルがスタンドに入っても、誰に当たることもなく、椅子に当たっていた」という。客足は鈍く、球団幹部と集客の知恵を出しあった。その一つとして、ビジター球場でも客席にボールを投げ入れた。


黒田の復帰が、高まりつつあった全国的な広島人気に拍車をかけた。「昔いたときは、考えられないですから」。チームカラーの赤に連日染まるマツダスタジアムの話を振られると、いつもうれしそうに言った。






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