朴槿恵（パククネ）大統領を巡る一連の疑惑を捜査している韓国検察は１１日、強要などの罪で文化体育観光省の金鍾（キムジョン）・前第２次官を起訴し、朴氏の支援者のチェ・スンシル被告を追起訴した。大統領府の趙源東（チョウォンドン）元経済首席秘書官も強要未遂で在宅起訴した。朴氏が一部の罪で共謀関係にあったと認定した。

揺れる韓国政界に関するトピックス

検察によれば、金被告はチェ被告らと共謀し、サムスングループと韓国観光公社の子会社グランドコリアレジャーに対し、チェ被告のめいのチャン・シホ被告が設立した「韓国冬季スポーツ英才センター」に計１８億２８００万ウォン（約１億８千万円）を払わせるなどした。金被告は文化体育観光省の内部文書をチェ被告に漏らしてもいた。

また、趙被告は２０１３年７月ごろ、エンターテインメント大手ＣＪグループの会長に対して副会長を辞任させるよう要求。朴大統領の考えだとし、「辞任しなければ大変なことになる」と脅したが、未遂に終わったという。

検察は、朴大統領について趙被告による強要未遂罪の共犯とした。朴氏は１６年５月には金、チェ両被告らと共謀し、グランドコリアレジャーに対して、障害者フェンシングチームを作って、チェ被告の会社が選手と専属契約を結ぶよう強要したともみなした。（ソウル＝牧野愛博）