「アベノミクスがトランプノミクスを採用し、大型減税を断行」「米国で資産バブルが起き、ダウ工業株平均が２万３千ドル台」……。本当に起きたらびっくりするが、いずれもみずほ総合研究所が１４日公表した「とんでも予想２０１７年」の一部。昨年の予想ではトランプ米次期大統領の勝利をみごと的中させた。

特集：ドナルド・トランプ氏

高田創・チーフエコノミストが、確率は低いが、実現すれば大きな影響を与える出来事を１０項目選んだ。

昨年示した１６年の予想では、第１項目で「米大統領選で不動産王のトランプ氏当選」を掲げていた。当時トランプ氏勝利を予想した識者はほぼ皆無。「常識にとらわれない発想で考えている」と高田氏。ただ、トランプ氏勝利で世界的に混乱が起きるとみたが、実際は株価が急上昇。そこは外れた。

１７年の予想は、「『カジノ解禁法案』成立を受け、日本にトランプホテル誘致」「１０年周期（１９９７年アジア通貨危機、２００７年サブプライム危機など）の経済危機のジンクスが現実化。新興国の経済が急減速」などが並ぶ。高田氏は「世界的に政治を世直ししたい、という機運があり、とんでも予想を実現させる可能性が高まっている」と話す。（神山純一）