青森県東北町で８月、町立中学１年の男子生徒（当時１２）がいじめを訴える遺書を残して自殺した問題で、背景を調べていた町のいじめ防止対策審議会が２６日、報告書を町教育長に答申した。男子生徒に対するいじめがあったと認定し、学校の指導のあり方も自殺の一因になったとした。

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生徒の「死にたい」発言、学校側は把握 青森の中１自殺

報告書は、関係者からの聞き取りなどを踏まえ、男子生徒が中学入学後に複数の同級生から「汚い」と言われたり、「菌」扱いされたりしていたことをいじめと認定した。また、男子生徒が特定の同級生に後ろからいすを何度も蹴られることを「嫌がらせ」と訴えていたことについて、学級担任が同級生に「男子生徒が授業中に集中していない時などに合図を送る」よう依頼していたとし、これも自殺の一因になったとした。

報告書は一方で、本人の特性や思春期の心性を挙げ、自殺にはいじめ以外にも「様々な背景が複合的に関与していた」とした。

男子生徒の母親は報告書について「調査は学校への配慮が優先され、真実にたどりつけたとは思えない」と不満を漏らした。

男子生徒は８月１９日に自宅敷地内で首をつって死亡。「いじめがなければもっと生きていた」などと記したメモが残されていた。