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音楽の内臓、小気味良く解剖 スクロバチェフスキさん

作者:佚名 文章来源:asahi.com 点击数 更新时间:2017/2/22 10:54:33 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

写真・図版


(C)Toshiyuki Urano


■米指揮者スタニスラフ・スクロバチェフスキさん


指揮者のスタニスラフ・スクロバチェフスキさん死去


楽譜を深く読み込むほどに、軽みと疾走感を増してゆく。不思議な成熟のかたちを見せた巨匠だった。


ギュンター・バント、朝比奈隆、ネビル・マリナーら、長命の指揮者はそれなりに「晩年の境地」なるものを見せたものだ。しかし、この人には最後までそれがなかった。枯淡というより、みずみずしいという言葉がこの人には似合っている。即興性に富む指揮は、時にリハーサルでの「お約束」を裏切るため、本番での楽員の集中もひとしおだったと聞く。08年のインタビューで語ってくれた言葉はまさに、その理念を証明するものだった。


「構成を緻密(ちみつ)に計算したりはしない。全ての声部をちゃんと響かせれば自動的に化学反応が起き、自然なダイナミズムが生まれる」


音楽の内臓を、きりりとしたテンポで小気味良く解剖していくスタイル。得意としたブルックナーの交響曲では、バッハ、モーツァルト、シューマンといった先人たちの個性がどのようにブルックナーという大河をつくりだしたかという歴史の伝播(でんぱ)までも、立体的に浮き上がらせてみせた。


人柄も飄々(ひょうひょう)と…






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