初外遊中のトランプ米大統領は２２日、２カ所目の訪問地イスラエルに入った。エルサレムではユダヤ教の聖地「嘆きの壁」を現職の米大統領として初めて訪れ、オバマ前政権で冷え込んだイスラエルとの関係改善を強調。一方でパレスチナ側にも配慮を示し、両首脳との会談で中東和平の交渉再開を呼びかける見通しだ。しかし和平の具体的な道筋は示していない。

トランプ氏は空港でネタニヤフ首相らの出迎えを受け、「米国とイスラエルの壊れることのない絆の確認をするために来た。我々はこの地域に平和をもたらす好機を持っている」と語った。ネタニヤフ首相は「（トランプ氏の）外遊が、歴史的な和解と平和に向けた節目になることを願う」と歓迎した。

トランプ氏は今月１０日のロシアのラブロフ外相らとの会談で、イスラエルから得た過激派組織「イスラム国」（ＩＳ）に関する最高レベルの機密情報をロシア側に漏らした疑惑が浮上。関係悪化も危惧されたが、この日の歓待で、ひとまず払拭（ふっしょく）された形だ。

トランプ氏はエルサレム旧市街で、キリストの墓とされる場所に建てられた「聖墳墓教会」とユダヤ教の聖地「嘆きの壁」を訪問した。イラン核合意などを進めたオバマ前政権で冷え込んだ両国関係を改善させ、前政権との違いを打ち出すことを目指す。

ただ嘆きの壁が一体となってい…