大リーグ・アストロズの青木宣親外野手（３５）が１１日、エンゼルス戦の四回に右中間適時二塁打、六回に左前打を放ち、日米通算２千安打を達成した。青木の大記録は大リーグに挑む日本の野手にとって「冬の時代」に達成された。２００１年にイチローが先駆者となり最盛期の０８年は８人がプレー。今は２人だけだ。

アストロズ青木が日米通算２千安打 １４年目で達成

イチローらの活躍もあり、日本の野手が好条件で迎えられた時期もあった。青木が渡米した５年前は、すでに評価は落ちていた。ブルワーズから入団テストを課され、年俸は日本の３分の１以下だった。

青木はそれを屈辱だとは感じず、「いつも俺はこうだな」と思ったという。宮崎から上京し、早大では最初は選手寮に入れなかった。ヤクルトでも入団時は「足が速いだけ」と言われた。恩師の１人、ヤクルトの杉村チーフ打撃コーチは言う。「エリートはきれいに打とうとする。青木は打球が詰まっても全力で走り、内野安打でも１本は１本という選手だった。大金を稼いでも変わらなかった」。青木の野球人生は、ゼロから数字を積み上げることの繰り返しだった。

杉村コーチは昨年末、５年ぶり…