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認知症と診断、精神病床へ… 当事者の意思とは対極に

作者:佚名 文章来源:asahi.com 点击数 更新时间:2017/10/16 15:35:59 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

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シンポジウムで「医師は精神科に体験入院を」と提案する樋口直美さん(左) (2016年4月、東京都内、「新たなえにし」を結ぶ会提供)


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■「恍惚(こうこつ)の人」から「希望の人びと」へ:4(マンスリーコラム)


認知症と診断されたとき、当事者の意思はどこまで生かされるのか。当事者の思いの対極にあるものは何だろうか。


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マンスリーコラム


忘れられない夜がある。


10年以上前の冬、首都圏にあるグループホームに泊まらせてもらった。玄関を入ると、「幸福の木」と書かれた観葉植物がホールにあった。ドラセナだ。ここで暮らす人生の大先輩たちに、「幸福、幸せ」について尋ねてみた。


アイさん(当時71歳)はしみじみと言った。


「そうねえ、子どもたちが元気でいることかしら」


そして、「だからぁ、お姉さんも病気してはだめよ」と私を気遣ってくれた。


前日、夜勤のスタッフに「殺してやる!」と叫んでいた声との差。こんなに穏やかなアイさんがいるんだ、と驚いた。


チエコさん(当時71歳)はシャキシャキとしていた。


「幸福? よく聞いてくださったわ。私、そういう話がしたかったのよ。私、幸せだなって、言ったことないと思う。私から遠い言葉。好きなことして生きてきましたけどね。幸福って、口に出すと、壊れるような気がするからかしら」


前日にあいさつしたとき、「ここで人生を終わりたくない」と言ったのが気になっていた。


施設長によるとアルツハイマー病で、介護保険の認定では要介護1。本人は自宅で一人暮らしを続けたかったが、きょうだいがこのグループホームをすすめたそうだ。


入居の日、玄関に「痴呆(ちほう)対応型生活介護施設」の看板がかかっているのがつらかった、と話してくれた。


「弟が私の家を売ってしまったからもう帰るところはないの。でも、病気の重い人やわけのわからない人と一緒に、このままここにいるのは耐えられませんよ。施設長と1回ちゃんと話さないとね」と嘆いた。


どんないきさつがあったのだろう。一度限りの人生なのに、本人の思いをもっと生かす支援ができないものか。


■マキロップさんが感じた恐怖


当事者の思いの対極にある、その最たるものは、意に反した精神科病棟への入院だと私は思う。


2015年11月、認知症当事…






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