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「腰が痛い」訴えた父、突然の告知 母の入院きっかけに

作者:佚名 文章来源:asahi.com 点击数 更新时间:2018/1/15 15:52:59 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

もうすぐ父が死んでしまうので:1(マンスリーコラム)


スーーッ…………、スーーッ…………。


マンスリーコラム


だんだん呼吸の間隔が長くなっていく父のベッドサイドで、いとこ(50)が懐かしい話を始めた。


幼いころ、毎年夏になると、父が勤める信用金庫の保養所があった千葉県の海で、よく遊んだこと。大学時代の週末は都内の実家に集まり、ダジャレを連発する父と酒盛りやマージャンをしたこと。


個室に持ち込んだCDプレーヤーは、パリ在住でソプラノ歌手の妹(40)の歌声を流し続けていた。彼女はまだ日本に向かう飛行機の中だ。間に合ってくれるといいのだが。


私と夫(46)といとこは、こっそり持ち込んだビールとワインでほろ酔い気分だった。この緩和ケア病棟にきて約1カ月。仲良くなったナースたちがモルヒネ投与量を確認する程度しか顔を見せないのは、私たちの“悪事”を見逃してくれているのかもしれない。


私は、父が昔ゴルフ練習場の2階部分から落ちて肩を骨折した話をした。「打ち損ねて転がったボールを追いかけたせい」というエピソードを明かすと、夫は大笑いした。


「お父さんも楽しんでる?」と私が耳元でささやき、ずれかけた酸素マスクを直すたび、父は一瞬、強く目をつむって顔をゆがませ、笑ってくれた。


日付が変わり、夫は自宅へ戻った。泊まり込む予定の私がソファベッドに寝転んだとき、帰り支度をしていたいとこがつぶやいた。


「あれっ? 叔父さん、息してないかも」


ナースコールを押すと、数分後…





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