北朝鮮、人権侵害批判かわす思惑 パラリンピック参加へ
韓国と北朝鮮が17日、北朝鮮代表団の平昌(ピョンチャン)パラリンピックへの参加で合意した。金正恩(キムジョンウン)政権には、北朝鮮の人権侵害を批判する国際社会に反論する狙いがあるとみられる。合同練習で合意した馬息嶺(マシンリョン)スキー場も正恩氏の肝いりで造られた。この日の次官級実務協議は北朝鮮の政治的な思惑が色濃くにじんだ。
複数の脱北者の証言によれば、北朝鮮は過去、外国客が多く訪れ、「ショーウィンドー都市」と呼ばれる平壌から障害者を追放する措置を取っていた。国際社会が北朝鮮の人権問題に焦点を当て始めたため、2012年のロンドン・パラリンピックに初めて競泳の男子選手1人を派遣するなど、障害者問題に理解があることをアピールするようになった。
朝鮮中央通信によれば、北朝鮮外務省人権担当大使は昨年12月、北京での国際会議で、国連制裁決議が「障害者の権利保護活動にまで影響を及ぼしている」と訴えた。
合同練習が行われる馬息嶺スキ…