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甲子園はウィンブルドン、伝統守りつつ改革を パックン

作者:佚名 文章来源:本站原创 点击数 更新时间:2018/8/8 20:42:57 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

甲子園観戦記 パトリック・ハーランさん


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佐賀商のアルプス席、来ちゃった。すごく盛り上がるね。応援曲の定番「アフリカン・シンフォニー」が鳴り始めた。僕は米国で小学時代からハーバード大2年生の頃まで、トロンボーンを吹いていたんですよ。そして東京で息子が通った小学校では、お手伝いで金管バンドと一緒に吹いていたし。吹けますよ、アフリカン・シンフォニー。


野球もブラスバンドも米国より日本の高校の方が練習量が多くて、レベルが高い。高岡商は、より難しい曲に挑戦していた。得点が入ると、一気に曲が変わり、一体感がある。いいね、この雰囲気。野球と同じく、ブラバンやチアリーダーも鍛えられている。


僕はふだんテレビでは高校野球はあまり見ないんです。スポーツはやるのが一番好きで、その次に現場で見るのが好き。プロ野球ヤクルトのファンで、神宮球場にはしょっちゅう行っています。


甲子園は初めて。スタンドを一周ぐるりと歩いたけど、神宮より大きいね。しかも、「夏の甲子園」というように球場の名前が大会の代名詞になっている。高校野球の聖地。高校生なのに、1回戦からウィンブルドンのセンターコートで出来る感じかな。


聖地があるから、「甲子園を目指して、地方大会の3回戦で負けちゃったんです」と言えば、それだけで、その人のストーリーがすぐに思い浮かぶでしょ。僕は高校時代、バレーボールに燃えていたけど、米国の高校スポーツには聖地はないから、一言で自分の物語を伝えるのが難しい。だから、うらやましい。


ただ、来てみて気になったこともある。佐賀商の先発・木村投手に九回に代打が送られた後、記者席に彼の球数がアナウンスされました。119球か。米国だと州によって違うけど、1日105球までとか、31球以上投げたら翌日は投げてはいけないとか、決まりを設けている。


100回続いた大会の伝統を守るのは大事です。でも伝統だけじゃなく、選手も守らなくては。まだ体が出来ていない高校生には、球数制限はあった方がいい。


内野の土も黒いですが、黒は日光を吸収する。僕はビーチバレーをやるから分かるけど、黒い砂と白い砂の海岸では、地面から感じる暑さが全然違う。今後、議論してもいいかもしれません。見る側としては、土の黒が芝生の緑や白線とマッチして美しいから、このままでもいいなとも思ってしまうんですけど。


米国にはないこの素晴らしい大会が200回目を気持ちよく迎えられるためにも、伝統を守りつつ、やるべき改革には取り組んでほしいです。(構成・平井隆介)



パトリック・ハーラン 米コロラド州出身の47歳。ハーバード大比較宗教学部卒。1993年に来日し、お笑いコンビ「パックンマックン」のパックンとして活動する。「大統領の演説」(角川新書)など著書も多数。





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