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社運かけた新製品で大損 でもバンダイの社長になれた

作者:佚名 文章来源:本站原创 点击数 更新时间:2018/9/5 16:48:54 文章录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语

カイシャで生きる 第5話


東京ビッグサイトで6月に開催された東京おもちゃショー。約3万5千点が出品された国内最大規模の見本市だ。


取材の約束をしたバンダイ社長、川口勝(まさる)さん(57)に会いにブースを訪ねたら、担当者に頼まれて、おもちゃのバイオリンに挑戦していた。


私大卒に「よく入れたねえ」 官僚たちの出世レース


社長から営業本部長に降格 「チャンスじゃないか」


コネ・告げ口・すり寄り 外資系のしんどすぎる出世競争


「大失敗賞」、社長も受賞 左遷をしない企業の人事術


「様子を撮影してもいいですか」


「ええ、どうぞ!」


初めて会った川口さんは笑顔の優しい人だった。会社人生で大きな試練を乗り越えたとは想像できない。


1996年3月。都内の家電量販店を訪ねた35歳の川口さんは「厳しいな」と感じた。営業を担当しているマルチメディア機「ピピンアットマーク」の出足が鈍かった。


それは、社運をかけた製品だった。米アップルコンピュータ(現アップル)と共同開発した。プロジェクトチームは30代の若手が中心。インターネットができて、ゲームも楽しめる。価格は税別で6万4800円だった。


嫌な予感は当たった。発売からしばらくたっても、売れ行きは伸びなかった。挑戦の結果は大失敗だった。


「Dダッシュ」からの敗者復活


「時代が早すぎた面もあると思います」と川口さん。店で申し込んでもらって、消費者の自宅に直接届ける購入方法も不人気だった。


左遷どころか、「クビになっても仕方ないな」と覚悟した。事業の撤退にともなう損失の総額は、200億円規模に膨らんだ。経営が傾きかねない巨額損失だった。


しかし、だれも「辞表を用意し…





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