スポーツ用品大手のデサントは、創業家出身の石本雅敏社長（５６）が退任し、後任に伊藤忠商事の小関秀一専務執行役員（６３）を招く方針を固めた。伊藤忠は敵対的なＴＯＢ（株式公開買い付け）でデサント株の４０％を取得し、石本氏を含む経営陣の刷新を求めていた。

ＴＯＢの裏に「情報戦」 伊藤忠とデサント、不信の連鎖

社長以外の経営体制や交代の時期などを詰め、近く両社が最終確認する。伊藤忠の提案を受け入れ、取締役も現在の１０人から６人に減らす見通しだ。小関氏は現在、伊藤忠の専務執行役員として繊維部門トップを務めている。

伊藤忠はデサントと５０年前から協業し、デサントが経営難に陥った時も支援してきた。だが石本氏が２０１３年に社長に就くと疎遠になり、韓国事業を重視する経営を批判してきた。

伊藤忠はデサントへの影響力を…