東京都杉並区の自宅アパートで保育士の照井津久美（つぐみ）さん（３２）が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された同僚の松岡佑輔容疑者（３１）が「他の男が刺した」などと供述していることが捜査関係者への取材でわかった。アパートの住民が当日未明に屋根付近から物音を聞いていたことも判明。警視庁は、松岡容疑者が、照井さんの不在中の夜間に１人で室内に侵入した疑いがあるとみている。

捜査関係者によると、アパートの住民が事件当日の３月２６日未明、屋根のほうから物音が聞こえたなどと警視庁に説明。照井さんは前日２５日は夜勤で、２６日午前まで仕事だった。松岡容疑者は容疑を否認したうえで「部屋には行った」と供述している。屋根や照井さん方ベランダ手すりなどに足跡が残っていたが、これに合致する靴は自宅などの捜索でも見つかっていない。警視庁は処分された疑いがあるとみている。

一方、松岡容疑者に似た男が２５日夜に現場周辺を行き来し、事件直後の２６日正午すぎには現場から自宅方向に向かう姿が複数の防犯カメラに映っていた。照井さんの体に付着していた微物のＤＮＡ型も松岡容疑者のものと一致したという。