元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者（７６）が、東京都練馬区の自宅で長男（４４）を殺害したとされる事件で、熊沢容疑者が警視庁の調べに対し、「迷惑をかけたくないと思った」と供述していることが同庁への取材でわかった。

元農水次官、自宅で長男刺した疑い 殺人未遂容疑で逮捕

「小学校の運動会の音がうるさい」と言う長男を注意した、と説明しているという。当日は朝から隣接する区立小で運動会が開かれており、同庁は事件に至る経緯を詳しく調べている。

練馬署によると、熊沢容疑者は１日午後３時半ごろ、練馬区早宮４丁目の自宅で、長男の無職英一郎さんの胸などを包丁で複数回刺したとして、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。

英一郎さんは搬送先の病院で死亡が確認された。一家はこの２人と熊沢容疑者の妻の３人暮らし。妻は当時不在だったという。

英一郎さんは引きこもりがちで自宅にいることが多く、家庭内で暴力を振るうこともあったという。