2025年4月27日、大阪・関西万博が開幕から3ヶ月を迎え、来場者数が累計1000万人を突破したと万博協会が発表した。万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、150以上の国と地域が参加し、最新技術や文化を紹介している。特に注目を集めているのは、日本パビリオンの「いのちの樹」と呼ばれるインタラクティブ展示で、来場者の動きに反応して光と音が変化する体験型アートだ。また、持続可能な社会を目指す展示として、循環型経済を体現するパビリオンや、AIを活用した未来都市のシミュレーションも人気を博している。

しかし、万博の運営には課題も浮上している。初夏に向けて気温が上昇する中、屋外展示エリアでの熱中症対策が急務となっている。万博協会は、無料のミストシャワーや飲料水提供所の増設を決定したが、一部来場者からは「待ち時間が長い」との不満も聞かれる。また、万博開催に伴う交通渋滞が大阪市内で問題となっており、地元住民からは「通勤に影響が出ている」との声が上がっている。

経済効果については、関西経済連合会が「万博による地域経済の活性化は2025年度で1兆円を超える」と予測。観光業や飲食業を中心に、関西全体で雇用創出が進んでいる。一方で、万博終了後の会場活用策については議論が続いており、跡地を国際的なイノベーション拠点とする案が有力視されている。万博は10月13日まで開催予定で、今後も国内外からの注目が集まりそうだ。