2025年4月22日、昨年12月に54歳で急逝した歌手で女優の中山美穂さんのお別れの会が都内で執り行われ、芸能界やファンがその早すぎる死を悼んだ。4月29日、NEWSポストセブンに掲載されたインタビューでは、共演者たちが中山さんと過ごした時間を振り返り、彼女の繊細で愛らしい素顔を語った。俳優の清水宏次朗は「シャイで大人しくて繊細な女性でした」と述懐し、プロレスラーのダンプ松本は「私の肩で泣いていた」と涙ながらに思い出を明かした。Xでも「#中山美穂」がトレンド入りし、ファンから「美穂ちゃんの魅力が伝わる」「共演者の言葉に涙」との声が寄せられた。

中山美穂さんは1985年にTBS系ドラマ『毎度おさわがせします』で女優デビューし、同年6月にシングル「C」で歌手デビュー。アイドルとして瞬く間に社会現象となり、『愛がなくては始まらない』（1986年）や『世界中の誰よりきっと』（1992年）などのヒット曲で知られる。清水宏次朗は、1987年のドラマ『おヒマなら来てよネ！』（フジテレビ系）で中山さんと共演。「当時17歳の美穂ちゃんは、現場でも静かで控えめ。シャイで繊細な性格が印象的でした。30代か40代で再会した時、『年齢を重ねて、いい女になったな』と思ったけど、早すぎるよ」と語った。清水は、彼女の自然体な演技と、時折見せる強い意志に魅了されたと振り返り、「あの笑顔がもう見られないなんて信じられない」と声を詰まらせた。

ダンプ松本は、1985年の『毎度おさわがせします』で中山さんと初共演。当時15歳だった中山さんは、極悪女王として恐れられたダンプに「ダンプちゃん、かくれんぼしよう！」と無邪気に絡み、控室で一緒に遊ぶ仲だった。ダンプは「レコード大賞最優秀新人賞を獲った時、ブル（中野）ちゃんと駆け付けたけど、私の肩で泣いていた美穂ちゃんを思い出す」と述懐。忙しい中でもダンプのレコーディングに来てくれたり、撮影終了日に手紙をくれたりと、妹のような存在だったという。「16歳の誕生日パーティーでは、手をつないで喜んでくれた。あの純粋さが忘れられない」と涙ながらに語った。

二人はドラマの続編『夏・体験物語』（1985年）でも共演し、プライベートでも名産品を送り合う関係が続いた。ダンプは「美穂ちゃんは怖がらずに接してくれた。私の前だけ普通のダンプに戻れた」と述懐。1985年の日本レコード大賞での2ショットでは、ダンプが中山さんの肩を抱く姿が記録され、彼女の信頼の深さが伺える。ダンプは「今でも信じられない。もっと遊んでおけばよかった」と後悔を口にし、中山さんの死を悼んだ。

中山さんの死因は、2024年12月6日に自宅浴槽内で倒れているのが発見された際、「ヒートショックまたは溺死の可能性」と報じられた。直前のインスタ更新や大阪公演の予定があっただけに、突然の訃報は衝撃を与えた。共演者たちの証言からは、彼女のシャイで純粋な性格と、芸能界での強いプロ意識が浮かび上がる。清水は「美穂ちゃんの演技は、計算じゃなく心から出てくるものだった」と称賛し、ダンプは「どんなに忙しくても、いつも笑顔で頑張ってた」とその努力を讃えた。