政府さらなる支援策も検討米関税措置による産業への影響で

アメリカの関税措置を受け、自動車メーカーでは今年度の業績見通しを未定とする企業が相次いでいます。政府は日米交渉が長期化すれば国内産業への影響が大きくなる可能性もあるとして、分析を続け必要に応じてさらなる支援策を検討する方針です。

トランプ政権が日本の基幹産業となる自動車に25％の追加関税を課す措置を発動してから、およそ1か月半となります。

こうした中、自動車メーカーでは今年度の業績見通しを未定とする企業が相次いでいて、武藤経済産業大臣は「将来の不安の声や先の見通しが不確実だという声を多く聞いている」と述べました。

またアメリカが半導体と医薬品の輸入が安全保障に及ぼす影響を調査していることに関連し、赤澤経済再生担当大臣は「調査が終わりしだい、必要な措置が打ち出される可能性がある」と述べ、追加の措置への警戒感を示しました。

一連の措置の国内産業への影響をめぐって、政府は先に企業の資金繰りや雇用維持の支援などを柱とした「緊急対応パッケージ」を決定し実施しています。

ただ、日米交渉が長期化すれば今後、影響が大きくなる可能性があるとして分析を続け、必要に応じてさらなる支援策を検討する方針です。