体操のNHK杯は、先月の全日本選手権の得点を持ち点に争われ、男女の上位2人がことし10月にインドネシアで開かれる世界選手権の個人総合の代表に決まります。
17日は女子の演技が行われ、パリオリンピック代表で先月の全日本選手権で初優勝を果たした17歳の岸選手と、0.933差で2位につける杉原選手が同じ組で演技に臨みました。
杉原選手は、1種目目の跳馬で「ユルチェンコ1回半ひねり」を高さのある跳躍でまとめ、13.900の得点でしたが岸選手がより難度の高い「ユルチェンコ2回ひねり」を着地までまとめ、この種目トップの14.333をマークしてリードを広げました。
2種目目の段違い平行棒も岸選手がE難度の「マロニーハーフ」を決めてさらにリードを広げますが、3種目目の平均台で落下するミスが出て大きく減点され、12.266と得点を伸ばせませんでした。
一方、杉原選手は手足の先まで伸びた美しい動きで大きなミスなく演技をまとめて13.666をマークし、差を0.200まで縮めました。
最後のゆかでは、先に演技した杉原選手がF難度の「後方伸身2回宙返り」を着地まできれいに決めたほか、テンポのいい曲を表現豊かに演じて演技をまとめ、この種目トップの13.933をマークしました。
一方の岸選手は冒頭、H難度の「シリバス」で着地がやや乱れるなどしてこの種目2位の13.700にとどまり、杉原選手が岸選手を逆転して全日本選手権の得点を持ち点とした合計162.163で10年ぶり2回目の優勝を果たしました。
岸選手は、杉原選手と僅か0.033差の162.130で2位となり、杉原選手と岸選手が世界選手権の個人総合の代表に決まりました。
また、3位に入った19歳の岡村真選手と4位だった16歳の中村遥香選手が種目別の代表に決まりました。
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