東南アジアの主な国の、ことし1月から3月までのGDPが、19日までに出そろいました。
このうち、タイのGDPは、去年の同じ時期と比べた実質の伸び率がプラス3.1%となり、市場の予想を上回りました。
これは、アメリカのトランプ政権が鉄鋼製品や自動車などへの関税措置を発動する前に、企業の間で駆け込みとみられるアメリカ向けの輸出が増えたためです。
タイからは、自動車のタイヤなどに使われるゴム製品や電子部品が伸びました。
また、
▽ベトナムも、アメリカ向けの輸出が伸びた結果、プラス6.9%でした。
このほか、
▽インドネシアが4.8%
▽マレーシアが4.4%
となりました。
東南アジア各国は、一時停止されている相互関税をめぐり、アメリカと交渉を急ぎたい考えです。
タイとベトナムは、LNG=液化天然ガスや、航空機の輸入を増やすことを提案し、アメリカ側から関税率の引き下げを引き出すことをねらっています。
ただ、貿易の落ち込みへの懸念から、タイは、ことしの経済成長の見通しを引き下げるなど、景気の先行きに警戒感が広がっています。
打印本文